
母の告別式から、もう2週間が経ちました。
長いようで短いようで、でも正直なところ、あっという間でした。
あの日のバタバタが少し落ち着き、わたしはまたいつもの日常に戻っています。
朝起きて、洗濯して、仕事へ行って、帰れば旦那と晩ごはん。
テレビを見ながら「今日も疲れたね~」と晩酌
そんな“普通の生活”をしていると、つい「本当に母がいないんだっけ?」という感覚になることがあります。
寂しさよりも、現実感がまだ追いついていないという感じです。
でも、先週、市役所の「遺族サポートセンター」に行ったとき、現実がドンときました。
職員さんがていねいに手続きの説明をしてくれて、「あぁ、本当に“遺族”なんだな」と。
言葉で聞くと、やっぱり重いものですね。
それでも、「こういうサポートがあるのは助かるなぁ」と思いました。
年金や保険、相続…、
一歩ずつやるしかありません。
ただ――問題は弟です。
母が亡くなってから、実家でひとりになった弟。
60歳にして、ほぼ初めての「一人暮らし」スタート。
いや、暮らしというより「生活の練習」から始まっているような感じです。
母が元気だったころは、全部お世話してくれていました。
ごはんも、洗濯も、光熱費の支払いも
弟は、言ってみれば“実家暮らしのプロ”であって、“自立のビギナー”なんですよね。
相変わらずラインLINEのやりとりは堅苦しい仕事用語。仕事が忙しいのは前からだけど今はもっと家のこと考えてよと突っ込みたくなる。
このままでは、母が天国で心配してしまう。
わたしも正直、かなり不安です。
1年前の母は、まだ自分のことは自分でできていました。
「弟のことも、もう少し何とかしておかないとね」と言っていたのを思い出します。
そのときは、「まあ、そのうちにね」なんて軽く返していたけれど、
“そのうち”は、思ったより早く来てしまいました。
弟の部屋の掃除、食事の準備、書類の管理。
母がしていたことを思い返すと、まるで家政婦さんみたいにきっちり動いていたなと感心します。
かわいい子には旅をさせろ・・・もう少し突き放してほしかった。
それでも、放っておくわけにもいかないので、わたしがときどき様子を見に行く予定です。
“干渉しすぎず、でも放任もしない”――これが理想ですが、現実はなかなか難しい。
なにせ、弟は昔から「大丈夫、なんとかなるよ」が口ぐせ。
その“なんとか”が、いつも“なんともなってない”のが問題なんですけどね。
母のことをきっかけに、改めて「老後って、何が起こるかわからない」と実感しました。
介護もそうでしたが、人生の後半戦は“想定外”の連続。
だからこそ、準備が大事なんだと思います。
書類の整理、家の片づけ、医療やお金のこと。
全部まとめて考えると気が遠くなるけれど、
少しずつ整えていけば、自分にも弟にも安心なはず。
弟のことを思いながら、わたしも自分たち夫婦のこれからを考えました。
再婚同士なので面倒にならないようによりちゃんとしていかなくては・・・
介護、仕事、自分の時間。
その全部をバランスよく続けるのは簡単ではないけれど、
やっぱり“今を笑って過ごすこと”がいちばんの備えかなと思います。
来月は筆文字の作品展とよさこいのイベント。大変だけど楽しみいっぱいです。
人は年を重ねても、すぐには変われません。
でも、少しずつ“生活力”を育てていけたらいい。
母の代わりに、わたしが後押ししていく番なのかもしれません。
心配だしイライラするけれど私がやるしかないのかな?
それにしても急に寒くなりました。
古い一軒家の実家は本当に寒い。やはりどうにかしなくては・・・