介笑スマイル!「笑顔は介護の力になる」

脳出血のため中途障害者となった夫と介護する妻の今までとこれから

理解、伝える・・・どちらも安易ではない失語症

先週末、またまた旦那が何かをどうしても伝えたいらしく

夕食時ずーっと私に話しかけてきました。

しかしやっぱりまだわかりません・・・

少し無視していればあきらめるかと思ったけど

やめません。

指の仕草から何かを買ってほしいことは

わかりましたが

それが何かわからず・・・

ノートに何種類か書いてみたけど

どれも違うようで・・・

そもそもあまり物欲のない人なので

何かを買ってほしいということが珍しい。

コンビニに売っている?

と尋ねると

多分・・・みたいな仕草

ノートに絵をかいてほしいと頼むと

何やら四角い物を書く・・

大きさ的にはタバコくらいだが

タバコのわけはないし・・・

しばらくしてピンときた。

「お線香!」

と私が言うと

大きく頷く。

そっかお彼岸だからかな・・・

と思ったがそうではないらしい。

お線香を買って包んでほしい

ということのようだ。

旦那はお世話になっている

人などで不幸があったと聞くと

お線香をあげている時がありました。

とりあえず誰にあげたいのか

わからないけど

「お線香を1箱買って包めばいいのね?」

というと

嬉しそうに首を縦に振りました。

翌日、デイサービスの帰りの担当の

スタッフさんをやたらと指さしていました。

そのあと、部屋に入ると

「買ってきた?」

みたいな仕草をするので

「買ってきたよー」

と見せると玄関を指差し

「あーもしかしてさっきのスタっフさんに渡したかったの?」

と聞くと大きく頷く。

自分の言いたかったことが私に伝わり

ちょっと嬉しそうでした。

その日はお渡しすることが

できなかったし、本来スタッフさんに

個人的に物をお渡しすることもいけないのでは

と思いその次の通所日に

私からもお手紙を書いておきました。

帰宅後にノートを見ると

旦那がそのスタッフさんを呼んで

自分から手渡ししたそうです。

しかしそのスタッフさんには

ご不幸の覚えがないとのこと。

他のスタッフさんにも聞いてくれたようですが

そのような方はいないとのことでした。

多分、何かの話しを勘違いしたようですが

「ありがとう」と伝えて受け取りました。

ということでした。

旦那は帰宅後、自分で手渡しできたと

とても満足そうだったので

事実は話せませんでした。

お彼岸の時期でもあったので

ご不幸がなくてもお墓参りの

お話しなどあったのかもしれません。

そして先週は私がお墓参りに

いくのに1泊でショートステイに

行ってもらいました。

夜は装具を外してパジャマに

着替えるようにお願いしていたのですが

帰宅した旦那は

夜も着替えずに装具もつけていた

とちょっと不機嫌な様子。

翌日にケアマネさんから連絡があり

ショートのスタッフさんが

寝る前に装具外して着替えましょう

と声をかけたところ

旦那が拒否したとのことでした。

スタッフさんとしては

慣れない場所なので

夜間のトイレが心配だからかな?

と思われたそうです。

旦那の首振りは縦なのか

横なのかよくわからない時があります。

いつも一緒にいるわたしでも

まだまだわからないことが

いっぱいあるので

たまにしか会わない方に

わからないのは仕方ないのかもしれません。

でもね、いつまでもそれではいけません。

今回のことを聞いたSTさん(言語聴覚士さん)

が次回のショートの間に合うように

何かカードを作ってきますと

言ってくださいました。

人の話しを理解する

自分の思いを伝える

どちらも大切なこと

でも失語症の旦那にとって

とても難しいこと。

これだけAIとか

いろいろな技術が進んでいるのに

どうにかならないのかな・・・

満開の桜は

今日の雨で散ってしまいそうです。

来年の桜はどんな思いで見ているのかな・・・

f:id:zunzun504:20210328212409j:image